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第13号 2017 Spring

「造形」という保育環境に注目すると
同志社女子大学教授 埋橋玲子

 私は、『保育環境評価スケール』(法律文化社発行)という、 観察により「保育の質」を評価する、 という無粋な研究をしています。物的環境や人的環境(保育者のかかわり)の有無を「はい・いいえ」 で細かく確認していき、 一定の手続きに従って「点数」で表します。
 このスケールには「造形」の項目があります。簡単に紹介すると、
①「種類・量ともに十分な用具・材料があるか」②「子どもが自由に使えるか」③「十分な時間があるか」④「保育者の適切なかかわりがあるか」というような内容です。
 スケールの保育観察を重ねてきて、 生活の中で「おもしろい」「楽しい」「きれいな」「美しい」ものに気づき、 それを「形」にしていく、 あるいは何かしらくっつけたり並べたり重ねたりしているうちにその ようなものができてきた、 そんな行ったり来たりのプロセスが「造形」なのではないかと思うようになりました。
 だから先の①②③が大切になります。 そして生活の至るところに心動く場面はあり、 その心動く・形に表す場面を「設定」したり、心の動きに「共感」したり、 予期せぬものに出会ったときに先生自身が心動かしそれを子どもと共有することが大切で、 それらを含め諸々のことが④「保育者の適切なかかわり」といえます。
 「造形」とは子どもにとってどういう経験なのか。 保育者はその経験を「生み出す」「広げる」「深める」のにどうすればよいか、 そんなことを考えながらスケールを使っています。

霊長類学者・人類学者/京都大学総長 山極壽一さん

芸術認知科学研究者/京都造形芸術大学文明哲学研究所准教授
齋藤亜矢さん

ヒトはこれまで地球上にさまざまな文化を創り上げてきました。文字のない文化はけっこうあるのですが、絵や彫刻など、美術のない文化というのは世界にほとんど例がありません。

…続きは本誌で

目次

1 「造形」という保育環境に注目すると
埋橋玲子

2 pocket interview
齋藤亜矢さん
芸術認知科学研究者/京都造形芸術大学文明哲学研究所准教授

6 biiku-navi report
美育NAVI訪問レポート⑬
シンフォニア保育園
東京都江東区
ナビゲーター:浅羽聡美

10 features
特集 であいをたのしむ
大橋 功

16 curriculum design
カリキュラムデザイン①
出会いと安定
槇英子+馬場千晶+秋山道広

24 keyword
連載 ポケットキーワード⑬
レミダ(REMIDA/イタリア)
水島尚喜

25 material and tools
連載 素材と道具のはなし①
道具と出会うということ
佐藤賢司

26 practice
実践ポケット【幼稚園】
忍者ごっこから広がる遊びの世界
深田美智子

28 実践ポケット【小学校】
きって つるして つないで どんどん
長原まどか

30 drawing&painting
こどもの絵を聴く【幼児の部】 羽溪了

31 こどもの絵を聴く【小学生の部】 福田裕美

32 Q&A
連載 こどもが育つ造形Q&A
黄瀬重義+西村德行




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